2011年03月02日

氣志團側の対応と日本外交の類似性 strategy無き文化の危うさ ただ利用された氣志團の損失はいかばかりか

 ユダヤ人人権団体と称する「サイモン・ウィーゼンタール・センター」が、日本の人気バンド(らしいね^^;)氣志團をターゲットに「ソニー・ミュージック・アーティスツ」、「エイベックス」、「MTVジャパン」に対して謝罪を要求した件について思うところを書く試みをしてみるよ。

 問題とされた衣装を着ているのだと思われる画像を探してみた。
 これが問題とされた衣装だとすると、この衣装はどういうものなのか?
 俺には正規軍の軍服にしか見えない。どう見ても”ナチス親衛隊の制服”には見えない。ナチス親衛隊制服は独特な物なので直ぐに分かるだろう。この画像の軍服風衣装を着た姿はかっこいいじゃないか。今後のためにも報道各社はサイモン・ウィーゼンタール・センターへ「ナチス親衛隊制服を思わせる服装」の基準を問い合わせ報道してはいかがかしら。通信社のリリースした記事をコピーするだけじゃ報道とは言えないぞ。

 ではサイモン・ウィーゼンタール・センターは何でもかんでもケチを付けるアホ集団かというとそうでもない。彼の民族は、その歴史を各人の歴史又は記憶とし、それを前提に物事を考え行動する。良く言えば徹底的に歴史から学んでいるんだね。しかし、それにより世界の事々に対して行動するのは現実的ではない。だから自民族の多くが賛同する事を代理執行する任意団体が多数存在する。サイモン・ウィーゼンタール・センターもその一つのようだ。
 氣志團の衣装が本当にナチス親衛隊を思い起こさせる非常識な表現だというならばもっと露骨な物も多く存在するが、全てを告発しているわけでもない。さらに大抵の国に対してこの程度の疑いで公に告発する事なんて聞いた事がない。
氣志團が駄目と言うなら「Глюк'оzаの豚さんたち」はどうなんだ?
Глюк'оzаの豚さんたち
 あのPVは俺大好きなんです。

 何故ほとんどナチスには見えない氣志團のシーンを放映した関連企業へ公に謝罪要求をするのにГлюк'оzаの豚さんたちは放置されるのか?

日本にも露骨にナチスを思い起こさせる表現は多くあるが、何故今氣志團なのか?

 何故今、日本なのか?

 何故露西亜相手には無茶を言わないのか?
 それは露西亜が賢いからだ。・・・・ではない。
 それは露西亜が普通だからだ。じゃぁ日本は馬鹿か?残念ながらその通りだ。

 穿った見方かもしれないけど深読みしてみる。

 今氣志團な理由。それは日本の特長について分析し、十分勝算があると確信したからだろう。そして吊し上げる対象をリサーチし始め、たまたま氣志團に目がとまりターゲットにされた。

 何故そう考えるか理由を説明しよう。

 俺は、サイモン・ウィーゼンタール・センターが大金を手に入れられるチャンスに気づいたからだと考える。
 中国漁船と日本巡視艇の衝突事故を分析し他の日本の対外対応についてリサーチし、十分検討し大きなメリットがあると結論付け、調査捕鯨中止が駄目押ししたならば丁度タイミングが合う。
 その分析は以下のような内容かもしれない。
 何故かは不明ながら日本人へは兎に角とりあえず激しく告発すれば、どんなに理不尽な要求でも通る。最初は少しぐずぐず言っていても、より強硬に責め立てれば直ぐに土下座でもしかねないような全面的譲歩をする。食料に関する全世界の人々へも影響する科学的調査活動である調査捕鯨もテロリストの要求に屈する形で止めてしまう。全く意味不明で理解不能な行動だが、今がチャンスかもしれない。

 もしそう分析したなら誠に正しい。今や世界経済でも安全保障でも無視し得ない日本相手に得点を稼ぐ事が容易に出来る。素晴らしい成果を上げる事が出来るわけだ。

 何故成果を上げたいのか?
 彼ら民族はその歴史数千年を自分自身の記憶とし考え行動する。それゆえ彼ら民族の多くが賛同する事を代理執行する任意団体が多くあることを上記した。
”素晴らしい成果”を出せば莫大な寄付が集まるって事なわけだ。某国の民だけじゃなくUS国民である民からも。

 この出来事で一番得をするのは誰でしょうか?彼の民族・・・ なんて言ってたら抽象的すぎる。金ってのは生々しい物だ。サイモン・ウィーゼンタール・センターは大儲けできるかもしれない。

 汚い行為だと思いますか?
 日本人以外のほぼ全ての文化に所属する人々は全くそうは思わないだろう。中国や反捕鯨テロリスト、サイモン・ウィーゼンタール・センターに学び「あわよくば俺たちも」と考え始めるだろう。これが日本以外の”世界”ってやつだ。びっくりしたり私の論に反感を持ったり日本国内での語句定義を持ち出す人も居るかもしれないけど、これこそが日本以外で”日本語では戦略”という訳語が当てられている strategy と呼ばれている事なんだ。英和辞典を見てもそんな事は分からない。何故かというと日本人のほとんどは strategy という概念を全く理解できないから。だから色々論評し混乱していく。

 US連邦政府はそのことを良く分かっていて日本とだけはstrategyに関する会合を持たない。ただ要求する。渋りそうなら日本の経済問題や領土問題を絡めて騙す。日本で報道されるUSとの戦略会議もこれに含まれる。つまり”strategy”を持って日本に対応する。strategyを持ってというのは全ての外交についてでありUSにとって日本が特別なわけではない。ただ正しい分析を行い日本との外交については特別な配慮が必要だと言うだけの事だ。
 US連邦政府の対日本政策が時に横暴に感じられるのは正に横暴に要求しているから。それは戦略的に最も正しい方法を取っているだけだ。
汚い?それは世界の常識とは違う。日本民族だけが理解できない普通の概念だ。

 さて、日本の報道各社は”猛反発してサイモン・ウィーゼンタール・センターを責め立て・・・”とはならないでしょ。これが中国ならどうだろうと想像してみて下さい。はい。それが日本以外の国全てが持っているstrategicな対応の中国版なわけです。
「なんだかわけわかんないけどとりあえず謝っちまえ」ではさらに日本民族の特長をあまり芳しくない方向性で喧伝する事となり、これこそstrategyを全く理解できない文化に基づく行動だと俺は思う。

 strategyを文化に全く持たないこと自体は俺は誇りこそすれ恥ずべき事や文化的欠陥だとは思わない。ただ、日本以外の文化と決定的に違う点が有る事を理解しておかないと意図しないメッセージを世界へ発信し続ける事となるだろう。


Глюк'оzаの豚さんと氣志團のコスチュームを比べてみよう。どっちが露骨?何故サイモン・ウィーゼンタール・センターは露骨な奴を責めない?

大好きなPV

posted by にこらて at 16:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月23日

[尖閣諸島問題]中国漁船衝突事故、中国政府強硬対応の真の目的。

 中国はポイントを稼ぎ始めた。おそらく彼の政府思惑通りの成果が上がりつつあるだろう。

 先ず現状を纏めてみよう。
 
(1) 9月7日午前、尖閣諸島付近で海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突事件発生
(2) 日本、船長を逮捕
(3) 中国、温家宝首相、船長の即時無条件釈放を要求。
(4) 岡田外相が中国報道に不快感
(4) 中国、東シナ海ガス田交渉を延期
(5) 中国国民、反日気運高まる。
(6) 北京市当局、日本観光のPR自粛を要請
(7) 中国、矢継ぎ早に対日本予定を延期、中止等へ変更。
(8) 中国首相、「逮捕された中国人船長を日本が無条件で即時解放しなければ、対抗措置を取ると警告」
(9) 石川県、「日中文化観光交流ウィーク:反日感情高まり、中止に」
(10) 日本。官房長官談「大局的、戦略的な話を含め、できれば早急にハイレベルの話し合いが行われた方がいいと思う」
(11) 中国、日本関連イベントの延期相次ぐ
(12) 中国温首相、「完全に違法で、理屈が通らず、中国人船長と家族を深刻に傷つけ、国内外の中国人全体の憤激を引き起こした」「中国は何度も厳正に交渉を行った」「日本側が聞く耳を持たないなら、中国政府は、必要な対抗措置を取らざるを得ない」
(13) 菅首相「この問題は冷静に対応していくということで、それぞれの立場でそうした姿勢で対応してほしい」
(14) 官房長官、日中高官級会談模索する考え示す
(15) アーミテージ氏「中国は日本を試している」仙谷官房長官に指摘

 中国の目的は漁船船長の無条件釈放なんかじゃない。 
俺はそもそも中国漁船がアタックしたこと自体が中国政府の戦略的外交攻撃であると考えている。

 さて、取っかかりとして以下記事を挙げてみる。
尖閣諸島問題:付け込まれる日本の甘さ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100916-00000011-scn-cn
 この記者も分かっていない。平和ぼけなんて甘い代物じゃないんだ。日本はもっと根本的危うさを孕んでいる。
 
 (10)の仙谷由人官房長官が公に語った、この一文だけでも彼が”国際戦略”というものを全く理解していない事実を世界中に発信する事となっている。(13)に至っては、この国のリーダーは無能だと自分自身国際社会へメッセージを送っている。それを指摘できる政府機関もシンクタンクもない。
 各大臣、長官の発言は、それが誰に向けた話であるにかかわらず国際的に発信するメッセージとなっている事の自覚が全くないようだ。思いついた事や信念から辿り着いた結論を馬鹿みたいにそのまま話している。
 
 それは当たり前で、明治以降に限っても日本国民や政府、議員に国際戦略という概念が全くないからなんだ。
 
 何故かを書いていると大変な事になるからヒントだけ。日本は侵略され他民族に隷属し、その惨めさ、辛さ、文化すら失われていく悲しみ等、それらの経験が全くないと言う事。中国と呼ばれる辺りの地域では日本とは全く対極にある状態に何度も何度も何度も遭遇しているわけだ。そして日本では以下のようなアホ丸出しの記事なんかが出回る。
<尖閣問題>在日の華僑でさえあんなことを…=彼らの対日批判は何なのか?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100922-00000007-rcdc-cn
このNK氏自身分からないと書いているからまぁ正直だ。各国国際戦略史の知識が少しでもあれば日本滞在中の中国人にこれほどアホな質問なんかしないだろう。

 (15)アーミテージ氏の指摘はかなり控えめな表現となっているが正鵠を得ている。しかし仙石氏へその本来の意味は全く伝わっていないだろう。文化的に理解できる素地もないし、理解する事こそ国際社会で生き残っていくための必須なスキルだなど想像も付かないんじゃないかな。

 第二次世界大戦時、US連邦政府はヨーロッパでのナチス台頭は、連綿と続く国家戦略として安全保障に関わる重大な危機と認識していたが、世論は参戦を許さなかった。国家の意思というレベルでの愛国心の嵐が起こらなければ戦争を開始する事など不可能なんだ。 あえて詳しくは書かないけどさ。 1941年12月、当時のUK首相チャーチルはUS太平洋艦隊壊滅の報を受けて涙を流しながら喜んだそうだ。
 それが国際社会における国家戦略なんだ。攻撃される事が分かっていても主力艦隊を壊滅させる。つまり自国民を死に追いやる事となるんだけど、国家存亡に関わる戦略のためならばあえて犠牲にする。
 
 今回の中国が仕掛けた事はアーミテージが示唆したレベルだけの問題で終わる訳はない。彼はヒントを与えたに過ぎない。
中国は思い通りの収穫を得つつある。
中国が国際社会へ流すメッセージと日本が流してしまっているメッセージは各国が国家戦略のため真剣に分析する対象だ。
 菅や仙石の思惑通りに日本政府が行動するなら、それは中国が想定した思惑通りの利益を得る事となる。

 殆どの国は意味が分からないだろう。中国は滅茶苦茶な要求と圧力をかけているのに日本はのらくらと流されるように対応している。しかし分析し国家戦略に生かして行かないと国家存亡に関わるのだ。

その分析は以下のようになっても不思議ではない。
# 
日本、中国。地理的に近い。日本は歴史的にも中国の文化を引き継いでいるようだ。何か分からないが歴史的盟約のような事があるのかも知れない。中国の主張に日本は外交的に嫌がるそぶりを見せつつ最終的には日本が折れる形で妥協する。きっと何か有るに違いない。

そしてその分析データは外交政策に生かされる事となる。

中国との問題に関しては日本は頼りにならない。東アジアの国際社会における安定に関して日本よりも中国と意思疎通を謀る比重を上げるべきではないか。国際社会の安定のためには中国を東アジアの安定に参加させる方が得策ではないか。為替、外交の安定も日本より中国を重視したようが正解なのではないか。東アジアを含む世界的安全保障、為替の安定、外交関係は日本ではなく中国に参加させるべきではないか。
なら、日本は自国の都合の為、為替であれ何であれ利用できれば利用し負担を与えてもたいした問題ではない。国連安全保障理事会に日本なんか参加させても利益にはならない。


俺ごときが想像する程度の甘い分析。
中国は賢いから一気に片を付けようなんて思っていないだろう。既成事実を積み上げ日本の国際的立場を締め上げていけば、それだけで国際社会の方からすり寄ってくる事は明らかだ。

アーミテージの示唆している事はそういう事だろう。


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posted by にこらて at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする